夜明けがいちばん暗い/山田ノノノ

5.0

あらすじ

売れない新人ホストのタカヤは鍵を忘れ酔って家の前で寝ているところを同じアパートに住む小説家“サイトー”に助けられる。大人で優しいサイトーにどんどん惹かれていくタカヤだが……！？　過去に佇む小説家×売れない新人ホスト、“いちばん”鮮烈な夜明けの物語。
https://www.cmoa.jp/title/308791/

出版社：新書館
掲載誌・レーベル：ディアプラス・コミックス / シェリプラス
電子版発売日：2024年12月02日
紙の本の発売：2024年12月04日

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『また明日もご飯一緒に食べようね』

思うようにいかない毎日を繰り返す中
出会えたことで変わった景色。

だけど、何も知らなくて
「自分の価値」がわからなくて
それでも、“ずっと大好き”だから。

『初めて朝が来るのが楽しみになったんだ』

⋆愛を失った小説家ｘ無垢な下っ端ホスト⋆
2人で越える、夢みたいな幸せな夜を。

感想

救済BLってこういうことだよなぁ…
って、ノノノ先生の描かれるお話を読むたびに思う。

うだつが上がらない日々、
過去の愛に思いを寄せる日々に
差し込んだ光が
互いにとってあまりにも眩しくて。
「幸せ」を感じることに
抱く喜び、苦しみ。
近づいても近づけない距離が辛く
遠ざけようとしても拒絶しきれない存在に心が揺れる。

間違いなく惹かれ合っているのに
中々噛み合うことのない2人の想いが
切なくも優しく、どうしようもないくらい眩しいです。

愛情深いからこそ闇堕ちしかけていたサイトーさんを照らす、圧倒的陽のタカヤくんの笑顔が可愛くって流す涙がいじらしい～っ//////
無垢で素直な笑顔と当たり前のように紡がれる言葉たちが、どれだけ心を軽くしてくれたんだろう。
自分の一部になっている大切な存在に気付けた心は、どれだけ愛おしいんだろう。
なくならない悲しみと痛みを背負いながらも
踏み出した先の笑顔に綻ぶ、その口元が…っ

本当に、出会えて良かった。
一緒に朝を迎えられて良かった。
この先ずっと、2人が笑顔で過ごせますように。
心からそう思える、本当に素敵なお話でした。