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黒猫の黄金、狐の夜/伊達きよ・yoco

黒猫の黄金、狐の夜/伊達きよ・yoco
BL小説感想作家名:(た行)
5.0
あらすじ

父親の罪を背負い、身を粉にして働く狐獣人のコガネは、ある時、目の見えない猫獣人の子供を助けた。身寄りがなく記憶喪失の黒猫を「クロ」と名付け、コガネはクロを大切に育てる。クロは賢く美しい少年で、コガネはクロを学校に入学させるため目の手術を受けさせようとする。だが手術費用はあまりにも膨大だった。絶望するコガネに、医師スオウはある取引を持ちかける。たとえどのような犠牲を払ってもクロのためなら何でもしたいと願うコガネは取引に応じ、クロを王都の学校へと送り出す。離れ離れになって数年後、クロが貴族の落胤だと判明し…?

https://www.cmoa.jp/title/1101423928/

出版社:KADOKAWA
掲載誌・レーベル:ルビーコレクション
電子版発売日:2024年05月31日
紙の本の発売:2024年05月31日


電子特別版・イラスト有
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『うちに、いればいい』

ただ、放っておくことができなくて。
その、透明な心に心臓が揺れて。

贖罪のためだけに生きてきた人生に
灯された、一筋の光。
生きる喜びをくれた何よりも大切な存在。

『俺の、黒猫』

⋆盲目拾い子x献身養父⋆
大好きで愛おしい、唯ひとつの宝物。

感想

理不尽な憎しみや怒りを向けられ
必要のない贖罪を強いられ続けていた狐と
川に捨てられていた幼い黒猫。

親子として過ごした年月は
初めての幸せを感じて。
離れていた日々もただ、互いを想い。

だけど、言葉通り“身を削り”ながら
クロのためだけに生きるコガネが
ずっと痛々しく、苦しくて。

全てを知ったクロの心が、
やるせなくて辛い。

自己犠牲が叶えたこと。
その結果、判明した様々なこと。
それを与えられたことで感じる
不甲斐ない苦しみ。

それでも、クロの存在にコガネは救われていて
コガネの献身があったからこそ
「クロ」がいることも、間違いなくて。

もう一度出会い、言葉を交わし
二人の「幸せ」を見つけられるのなら、
それできっと。

……ほんと、何で伊達きよ先生のお話って
胸がキュゥゥ…ってなるんだろう。

コガネが置かれた境遇も
クロは捨てられた経緯も
悪逆非道に見えるスオウ先生の、その過去も。
全てがやるせない憤りと悲しみでいっぱいなんだけど。
優しさがあって、救いがあって、
大きな愛がある。

互いにだけ向けられる愛が、
どうしようもなく愛おしくて幸せでした。

描き下ろし・各特典

後日談1:愛の軌跡と恋の始まり
後日談2:愛の向かう先

コミコミ小冊子「そのすべてに愛を」
子どもとして、恋人として、伴侶として。

まとめ
・取り戻せた笑顔
・幸せのすり合わせ
・鈴の音

最後まで読んで頂きありがとうございました!(ㅅ´³`)❥❥

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