あらすじ
この瞳は、いつでもこんなふうに優しくて――
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類稀な容姿を頼みに幼い弟分とその日暮らしを送るルーイ。医者のハクスリーの元に身を寄せ、不眠の彼のため歌を歌うことに…。
ルーイは弟分のサミィの面倒を見ながらその日暮らしをする孤児。仕事で過分なチップを支払った紳士に返金を申し出たルーイは、歌うことを条件にその紳士、ドクター・ハクスリー宅に住み込むことに。不眠を患うドクターは、ルーイがサミィに歌った子守唄で安眠を得られたのだという。優しく温かい人柄の一方で生活力に難ありなドクターの身の回りの世話をし、夜は記憶の片隅にある歌を歌う。やがてその歌声は周囲の耳目を集めることになるが、孤児時代の自分を知られたくない思いやドクターへの想いでルーイは葛藤することに…。
出版社:二見書房
掲載誌・レーベル:シャレード文庫
電子版発売日:2020年12月01日
紙の本の発売:2020年05月25日
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感想
両親や自分の出自すらも知らない浮浪児でありながら、救貧院で出会ったサミィを護り、日々を懸命に生きるルーイ。
そんなルーイが偶然出会った、ひとりの紳士。
誰かの「保護」のもと生活していることで生まれた初めて感じる安心感に幸せを感じながらも、どこかで「終わり」を考えてるルーイの心境がずっと切なかった~…
『何より私は、自分自身で君を見つけたかったんだ』
だけど何度だって、ルーイを探し救ってくれるドクターの愛が温かくて。
『自分が想う相手が、自分のことを想ってくれる。互いに互いの存在を求めている。そんな状態を……そんな幸福を、嫌ってどうする?』
微々たるお金のために、
幼いサミィと共に生きていくために、
嫌々とは言え自分で選んできた「汚い」仕事、、
醜い欲望を向けられ続けたことで自分自身を嫌悪するルーイを肯定し、包み込んでくれる優しい人。
汚い大人たちに搾取されながらもルーイが守り抜いた大切な気持ちを受け止め、愛し愛される幸せを教えてくれた、特別な人。
偶然が重なった出会い、ルーイの美しい外見だけじゃなく「心」を見つけてくれたドクター。健気でひたむきなルーイとサミィに何度も胸が苦しくなって、ドクターのどこまでも優しい愛にはたくさん救われました。
まとめ
夢乃先生、作家さん買いなのであらすじも読んでいなかったので最初はそのしんどそうな設定にちょっとこわごわでしたが、読み始めたら最後まで止まらず一気に。サミィのこともあって終盤はもう泣きっぱなし。
切なくなる部分もあったけど、それ以上に優しくて温かいお話でした✿
最後まで読んで頂きありがとうございました!(ㅅ´³`)❥❥
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